【電気の引っ越し手続き】『お客様番号』がわからない場合の調べ方

電力利用ができる仕組み

電気を利用するにあたっては、契約者ごとに「お客様番号」が割り振られており、どれ一つとして同じものはありません。そのため、問い合わせやさまざまな手続きを行う際には必ずと言っていいほど使用されます。 このお客様番号が分かれば、契約者が誰で、どこで使っているかが電力会社の方で分かるようになっているからです。 一方で利用者の側は、こうしたお客様番号が存在することにほとんど注意を払っていません。従来のアナログメーターであれば、毎月利用した電気の量と料金を記した検針票が郵便ポストなどに投函されますが、その際に真っ先に見るところは料金だと思います。 お客様番号のところに目を留める人はほぼないと言ってよく、どこに記載されているのか知らない人が大半です。 さらに、近年電力会社の多くがスマートメーターと呼ばれるコンピューターで遠隔操作ができる新しいメーターに取り換える工事をしています。スマートメーターになることで、電力会社が素早く電気の供給と停止ができることと検針票による料金通知システムをなくしていく方向で進めています。 これらの状況を踏まえると、今後ますます問い合わせや手続きにはお客様番号が重要になってくることが理解できます。

引っ越し作業開始で分からないことに気付くケースが多い

毎日の生活で電気を使っている分には、お客様番号を知らなくても問題ありませんが、いざ引っ越しとなったときに、いま住んでいる部屋の電気の使用停止を何月何日に行ってもらう、あるいは新しい住まいでの電気使用をいつから開始してもらうかの申請をすることが必要です。 この手続きを行おうとしたところ、お客様番号を聞かれ、そんな番号があったのかと気付く人が多いのも事実です。 手元に検針票を持っている人なら、どこに記載されているのかを聞くことで分かりますが、検針票を残していない人だと、お客様番号が分からないということになります。

現在利用している電力会社に尋ねるのが一番

引っ越しを済ませてしまう前に、引っ越しする住まいの電力停止申請と新しく使うところでの電力使用開始申請を同時に行っておくと、二度手間になりません。連絡は現在使っている電力会社に行いますが、お客様番号が分からないときも同様に、いま使用している電力会社に問い合わせます。 カスタマーセンターでは、住所と電話番号、契約者の氏名からお客様番号を割り出すことができますので、電話で教えてもらうことが可能です。混雑することも多く、なかなか電話がつながらない場合に備えて、余裕を持って早めに調べておくのが良いでしょう。

WEBの活用もおすすめ

スマートメーターへの切り替えに伴い、電力会社では今後、検針票を各家庭に入れていくのを廃止する方針を決めています。そのため、毎月の電気代が分からないということを防ぐため、WEBサイトへの登録を推奨しています。 サイトを活用するにあたっては、利用している管轄の電力会社のサイトにアクセスし、会員登録を行います。ログインIDとパスワードを決め、住所や氏名、電話番号を登録することによって、自動的に契約内容やお客様番号が分かるようになっていますので、会員登録が完了したのち、サイトにログインして調べるのが、インターネット環境が整っている人には一番スムーズに調べられる方法です。

自由化が始まったことには注意が必要

これまで電気は住んでいる地域の電力会社から供給を受けると決まっていましたが、電力自由化によって電力会社以外の事業者が電気事業に参入してきました。その結果、お客様番号に変化が発生する可能性が出てきています。 名義人を変更する場合にはお客様番号が変わることはありませんし、電力会社を変える場合も同じ番号が引き続き使われます。地域ごとに供給地点特定番号が違いますが、お客様番号は同じため、変わることはありません。 つまり、関西から関東へ引っ越し、電力供給会社を関西電力から関東電力へと移行した場合には、自動的に供給地点特定番号だけが変わり、お客様番号が変わることはないのです。これは全国どこの電力会社にも共通しています。 注意が必要なのは、電気事業新規参入先に変わるときです。切り替えにあたってお客様番号を聞かれますが、このときにはこれまで使っていた電力会社から割り振られた番号を伝えます。 新規に申し込む電力供給会社からは、供給地点特定番号は引っ越し先の番号が、お客様番号は新たに電気を購入することにした供給先から与えられます。 引っ越しに伴い、ついでに電気料金を見直そうとさまざまな電気供給先を検討するにあたって、申し込むときに必要になるのはこれまで割り振られていたお客様番号ですが、その後、新規参入事業者から電気を購入する場合は、新しいところからお客様番号が割り振られることになります。 次の引っ越しで電気の供給停止や開始をするときには、新たなお客様番号が必要になりますので、乗り換えの際に分からないときの調べ方をあらかじめ聞いておくのがおすすめです。