家中の照明をLEDにしたら電気代はどうなる?
具体的な削減額が知りたいのが本音
最近は照明器具の多くがLEDに変わってきており、電気代が安くなると言われています。従来の白熱電球に比べて安くなることから、家中全ての照明を変えたという人も少なくありませんが、これから変える場合には照明器具から一新しなくてはならないため、具体的にどのくらい安くなるのかが知りたいところです。
そこで、従来の白熱電球や蛍光灯と比較した場合に、どの程度安くなるかを調べてみます。
照明が灯る仕組み
照明が灯るのは電球に電気を通し、光に変換するためです。ただし、全部が光に変換されるのではなく、熱にも回されてしまいます。従来の白熱電球は長い時間つけていると熱くなってきますが、これは変換率光と熱への変換率の違いによるものです。
白熱電球では10%が光へ変換され、何と残りの90%が熱に変換されます。それに比べてLEDは光に70%、熱に30%という変換率となっており、明かりを灯す方へとより効率よく電気を使えていることがわかります。蛍光灯でも光への変換率は20%ですので、熱くなるという熱への変換率の高さも考慮すると、やはり変えるメリットは大きいと言えるでしょう。
仮定して比較検証
家の中にどのくらいの照明があり、どの程度の時間利用しているかによって、全ての照明を取り換えることで得られる電気料金削減の程度は変わってきますが、ひとまず仮定のもとで比較検証してみます。
照明器具を、Kwhあたり27円で1日8時間使ったとします。この場合、白熱電球での消費電力は54W、蛍光灯だと11Wです。それに対してLEDの消費電力は7.8Wとなり、蛍光灯と比べるとそれほど差はないように思われますが、白熱電球との差は大きく開いているのは明らかです。
この消費電力から計算するひと月あたりの電力料金は、白熱電球が354.75円、蛍光灯が72.25円に対し、LEDは51.25円です。蛍光灯が多い家であればさほど大差はないものの、白熱電球の利用が多い場合にはかなりの差が出てきます。
もし照明器具の全てが白熱電球だった場合には、1ヶ月あたり303.5円の差となり、照明器具の数だけこの差は広がっていくことになります。仮に蛍光灯が多くを占めていたとしても、LEDの方が安いのは間違いないことから、家中の照明を変えることによって、いつかは照明器具購入で使った代金よりも、節約できた電気料金が上回るのは確実となるでしょう。