【梅雨到来】雷が鳴っている時、自宅の電気の対策は?
威力が凄まじい自然エネルギー
家庭用の電力の強さは100ボルト程度が通常ですが、雷はその100万倍にあたる約1億ボルトの電気エネルギーを蓄えています。そのため、落雷した場所だけでなく、その周辺でも短時間で強いエネルギーが流れ、大きな電流が発生して「雷サージ」(=異常高電圧)が起こることがあります。
電線やアンテナなどから家の中に強力なエネルギーが流れてくる現象で、停電を引き起こすだけでなく、家の中にあるテレビやパソコン、電子レンジなどの家電製品を壊してしまうリスクがあるのです。
家の配線を伝わって家電製品へ影響を及ぼしますので、カミナリの音が聞こえ始めたり、音や光とともに突然の豪雨に見舞われたりしたら、緊急の対策としてコンセントを抜くなどしましょう。
被害に遭いやすい家電製品
被害に遭いやすい家電製品としてパソコンや電話機、インターネット機器などが挙げられ、一般的には侵入経路が2つ以上ある機器が被害を受けやすくなっています。また、インターホンや太陽光発電機器など屋外に設置されている機器も被害に遭いやすい機器です。
事前の対策がなされていない場合には、侵入経路を遮断すべく、コンセントを抜くのが賢明です。もっとも、パソコンなどのデリケートな精密機器は使用中にいきなり電源を落とすと故障の原因になります。
バッテリーが搭載されていないデスクトップパソコンの場合は、焦らず、まずはシャットダウンをしてから電源を切ったり、コンセントを抜いたりしましょう。バッテリー搭載のノートパソコンであれば、充電がされた状態ならコンセントを抜いて利用できるので便利です。
事前の対策と事後の補償
雷サージから家電製品を守るためには、大きな電流の流れから機器を守ってくれる部品を取り付けておくと安心です。避雷器と呼ばれる部品で、電源部や守りたい機器の手前へ設置することで、電源線や通信線からの侵入したエネルギーを瞬間的に地面や他の場所へと逃がし、機器を被害から守ってくれます。
家電量販店やオンラインショップなどでも手に入りますので、被害が気になる方は梅雨時期に合わせて購入し、守りたい機器や電源部などに取り付けるようにしましょう。
住宅用分電盤への避雷器の設置は電気工事士の資格が必要ですので、専門業者に相談するようにしてください。
なお、住宅内の家電製品が雷で壊れた場合、家財の火災保険に加入していれば、損害の補償を受けられることがあります。詳しくは加入している損害保険株式会社に確認してみましょう。